エピソード

どんな時代でも、どんな状況でも、様々な側面から企業の成長を実現できる能力を自分自身が身に着け、受け継いでいくこと。その重要性をリーマンショックの苦しみの中で痛切に学んだ。

新人・若手時代の転機となったエピソードは?

求職者の方と企業の架け橋になる。そういった仕事に惹かれてエン・ジャパンに入社した…わけではないんです、実は。もともと人材に関連した仕事に興味があるといったタイプではなく、この仕事の面白みに気づいていったのは入社したあとのことでした。

 

そのなかでひとつ印象的なエピソードがあって。入社して2年目、当時採用のお手伝いをしていた小さな工場でのことです。そちらの工場は“へら絞り”という特殊な素材加工の技術を提供されていたのですが、なにぶんマニアックな分野ですし、かつ厳しい職人の世界です。若手人材の採用には本当に苦労されていました。採用しても、すぐに辞めてしまうとのことで…。そこで、まず早期退職の理由を探るところからスタートしました。

 

社長からお話を伺ううち「仕事のリアルな姿が伝わっていないのでは?それで入社後にギャップが生じているのでは?」という仮説が立てられたんです。それまで様々な求人媒体で採用活動をされていたのですが、どこも「小さな工場でアットホームな環境です」といったメッセージばかりで。もちろん間違いではないのですが、実際は厳しい職人の世界だし、体力を使う場面も多い職場です。そういった仕事の厳しい面や、それを補って余りあるやりがいが求職者の方に伝わっていないのではないか。

 

そこで、エン・ジャパンで作成した求人原稿では、技術を継承していく面白みや困難を余すところなく伝えていったんです。結果は大成功で、20代の若手人材など複数名を採用できました。そのときから10年近い年月が経ちますが、今でもほとんどの方が定着し、活躍してくださっているそうです。

 

この採用が決まったとき、職人気質でいつも無口な社長がわざわざメールをくださって。メールでも言葉少なでしたけどね(笑)。でも、本当に感謝してくださっている気持ちが伝わってくる文面で…。そのとき初めて、人材採用に関わる仕事の面白さを感じたように思います。

 

もうひとつ転機となった出来事は、やはりリーマンショックです。2008年から2009年にかけ、ご記憶の方も多いかと思うのですが、人材業界も本当に大きな打撃を受けましたよね。お客様にお電話しても、全く採用のニーズがあがってこない。ニーズがないから、営業にも出かけられない。会社にいるのがいたたまれなくて、お客様とただ食事をするためだけにアポイントをいただいたり。本当に辛い時期でした。

 

でも、そのときに気づきました。結局、私たちの仕事はニーズのありなし。それまで自分の能力で営業が出来ていると思っていましたが、そうではなかった。エン・ジャパンの運営するサイトの力や、景況そのものに大きなバックアップを受けていたんだと。このまま漫然と仕事をしていたらダメだ、本質的な仕事の能力ってどんなものだろう?…そんな風に自問自答しながら、日々の業務に取り組むようになりましたね。

そのエピソードで感じたこと、そのエピソードを通じて学んだことは何ですか?

人材採用を通じ、クライアントの成長や発展を支援する。自分の仕事をそう理解していましたし、それは決して間違っていないと思います。

 

ただ、リーマンショックといった経験を通じて学んだのは、“それだけ”じゃいけないということ。「採用できましたね、良かったですね!」で喜んで、終わっていたらいけないということです。

 

どのような時代でも、状況でも、通用するような能力。採用だけでなく、様々な側面から企業の成長を実現していけるような能力を自身が身に着けなくてはいけないし、それらを一般化・汎用化して部下に受け継いでいく力を磨いていく必要もある。

 

そうでなければ時代の流れに左右されて、私たちも私たちのサービスも、いつどうなるかなんて全くわからない。痛切にそう感じられたことは、いま考えると非常に良い体験だったと思います。

 

他にプラスになった点としては、苦しい時期をともに乗り越えたからこそ、一緒に働いてきた仲間たちへの想いがとても強くなったことでしょうか。会社への帰属意識も高くなったと思います。

人材ビジネスで頑張る皆さんへー激励メッセージ

私自身、まだまだ勉強中ですから偉そうなことは言えませんが…。やはり、自分のなかにひとつの「軸」を持つことが大切じゃないでしょうか。

 

仕事をする中で、さまざまな物事についての判断が必要です。その際、心のなかに、自分が立ち返る場所があることはとても重要だと感じますね。であれば、少なくとも判断がぶれることはありません。信念や大儀なんて言うとちょっと大げさかもしれませんが、自分にとって軸になることは何だろう?そんな風に日々考えながら仕事に取り組むのと、そうじゃないのとでは、きっと将来、大きな差が生まれてくるんじゃないでしょうか。

泉 良隆

エン・ジャパン株式会社中途採用支援事業部 東京第一営業部 グループマネージャー

2005年、エン・ジャパン株式会社に新卒入社。名古屋営業所に配属となり、以来10年近くにわたり同営業所で活躍。チームリーダーに始まり、営業所の責任者などのポジションを経験。2014年より東京本社に異動。現在は営業部マネージャーとして、100名以上の後進の育成・指導にあたる。

   
更新日時:2015年05月

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