エピソード

震災で求人情報誌発行停止。直後から「早く再開して欲しい」「仕事を紹介して欲しい」との声が寄せられた。みなさん大変な状況の中、Workinを待ってくれていた。あの震災の時に感じた『求人情報を届けられる』という幸せを、決して忘れないようにしたいと常々思っている。

人材の人生を左右するのだということを実感できたエピソード

■忘れられない声…震災時、求職者から頂いた言葉
届けられなかった求人情報誌。

2011年3月11日。毎週金曜日の午後は、月曜日に発行される求人情報誌の印刷作業が行われる、その日も全国の営業所で、普段通り作業が行われていたはずでした。それが、あの地震ですべて変わってしまうとは…。東北各地の営業所では、求人情報誌の印刷や配送などとてもできないような状態、というよりも自身が被災者になってしまったのです。

週明け、現地の状況を心配しながら苦情相談窓口をオープンすると、お昼すぎ1本の電話が入りました。
「Workinは、今週発行されますか」。
その後、連日のように「早く再開してください」「仕事を紹介してほしい」などの電話が寄せられましたが、苦情相談窓口を担当していて、ここまで悲痛な想いが、電話で、メールで寄せられたことはありません。

そんな中、「そっちも大変だもんね」と温かい言葉をかけてくださる求職者もいらっしゃいました。そんな声を直接聞いていた現地スタッフは、『みなさん大変な状況の中、Workinを待っていてくれる』『仕事を探す人たちがそこにいる』という思いに突き動かされたかのように、発行再開に向けて一丸となって進んでいきました。そして、4週間後に発行再開。

その日1本のメールが届きました。
「ワーキンフリー復活、おめでとうございます。よろしくお願いします。がんばってください。」
発行に向けて頑張ってきた営業や制作スタッフ、印刷や配送の協力会社の方々、できあがった求人情報誌を避難所まで届けに行ったスタッフ。彼らの代わりに、直接求職者から感謝されるのは申し訳ないとは思いながら、これまで感じたことのない喜びが、『届けることができた』という実感とともに胸にこみ上げてきました。

普段はお互いに顔を見る機会はほとんどないのですが、この時ほどスタッフが、仲間として誇らしく思えたことはありませんし、私自身も苦情相談窓口を担当していてよかったと思えた瞬間でした。

そのエピソードで感じたこと、そのエピソードを通じて学んだことは何ですか?

普段、主に「苦情相談対応」という形でしか接することのない求職者との関係に、時折ストレスを感じたりすることもありますが、あの震災の時に感じた『求人情報を届けられる』という幸せを決して忘れないようにしたいと常々思っています。そのうえで、目線を更に「正しい情報」「よりよい情報」を求職者へ伝えることに置いて、現地スタッフと協力していきたいと考えています。

人材ビジネスで頑張る皆さんへー激励メッセージ

求人メディアで同じ苦情相談窓口の業務をされていらっしゃる方へ。
私たちの仕事は、求職者から「ありがとう」と言われる方が少なく、ストレスをため込んだり、報われない想いを抱えながら日々を送っている方も多いかと思います。ただ、皆さんの前にいるのは、私たちの求人情報を求めている人たちだということ。これだけは間違いありません。
『期待されている』『求められている』のだ、ということを忘れなければ、自分たちの仕事にもっと胸を張っていいんじゃないかと思います。

廣済堂_沼田良道さま

沼田 良道(ヌマタ ヨシミチ)

株式会社廣済堂ヒューマンコミュニケーション事業部 メディア本部 広告審査室

2000年10月入社以来、求人広告の審査に携わり、2009年からは苦情相談窓口を兼任。直接求職者の『声』を聴くことになり、改めて求人広告の果たす役割や、広告表現の在り方を、「求職者」の立場から考える日々。

   
更新日時:2015年10月

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