エピソード

企業の成長のために「人」は欠かせない。採用になった「人」の人生を大きく左右することもある。 だからこそ、まずはその企業・その人のことを好きになって欲しい。時にはクライアントから怒られることもあるかもしれないが、背を向けずに向き合って欲しい。それは、「信頼」を掴むチャンスでもあるのだから。

「人の大切さ」をクライアントから学んだ、教えて頂いたエピソード

「・・・わかった。もう帰って良かよ。」
今でもはっきりと覚えているこの言葉を、言い渡されたのは入社して初めて担当したお客様からでした。入社時は覚えることがたくさんあって余裕がなかった状況の中でも、自分なりに考えて、要望に対する提案ができていた・・・つもりでした。求人情報誌・WEBの提案営業という仕事は、クライアントから言われたとおりの内容だけで原稿を作ることではなく、相手が求めるモノと、その先の求職者の方が何を求めているのかを歩み寄らせることが仕事の1つだと思います。

今ではそれがよくわかりますが、当時はただ覚えることに必死で、怒られないようにお客様から言われたとおりにやっていました。そんな中、少しだけ考える余裕ができてお客様とコミュニケーションが取れてきたことを実感してきた頃、求人広告の掲載を頂いているクライアントさんから呼び出しがありました。
「なかなか採用ができない。どうにかしてくれ。」
元々どちらかというと厳しい口調の方でしたが、いつも以上の厳しい問いかけに思わず、「時給が低いからです。」・・・そう言った後に、ハッとしました。たった一言で半年間かけて築いてきた信頼関係が崩れてしまった音がしたのです。

言われた通り、その日は意気消沈して会社に戻りましたが、翌日1件の連絡がありました。そのクライアントからでした。恐る恐るお店に伺うと、オーナーが待ち構えていらっしゃいました。しばらくの沈黙の後、「時給を20円上げる。これが、うちの今できる最大限。あとは提案してくれ。」
失礼なことを言った自分にもう一度チャンスを頂いた気がしました。その後の打ち合わせの中で、なぜアルバイトに対しても、新入社員だった自分に対しても厳しく接しているのかが伝わってきました。
「このお店の魅力はコレなんだ!」。 

2週間後、「一人決まったよ。ありがとう。」と連絡を頂きました。時給を上げたのが良かったのか、それともうまく魅力が伝わったのかは、わかりませんが、自分の中でこの仕事をやっていく上で大切なことを学んだ瞬間でした。

そのエピソードで感じたこと、そのエピソードを通じて学んだことは何ですか?

クライアントであるオーナーの厳格さに耐えきれずやめていくアルバイト生も多い中で、長く続いていたアルバイト生もいました。私も最初はなかなか気づくことができませんでしたが、決して頭ごなしに厳しく指導しているのではなく、お客様の立場になって考えて行動するということを、教えてくれていたのだと思います。そのアルバイトをしていた大学生から卒業後、「お店で教わったことが、社会人になって働き始めても役に立っている」と書いてある手紙を見せて頂いたことがありました。

「その人、その企業を好きになること」。好意を持って接すれば、相手にもきっと伝わるし、何より自分にとって大切な人だと思えば、その人が喜ぶことをしたくなる。キャリアカウンセリングでも学んだことですが単純に答えを教えてあげるのではなく、話すことで気づいてもらうキッカケにしてもらう。この部分は営業という仕事にも通じることが多いのだと私は思います。今は担当ではないのですが、現在も娘さんの就活の相談や関心事に対してご連絡を頂いています。

人材ビジネスで頑張る皆さんへー激励メッセージ

クライアントの採用のお手伝いをするということは、責任重大です。企業の成長のためには「人」は欠かせませんし、採用になった「人」の人生を大きく左右することにもなるかもしれません。だからこそ、まずはその企業・その人のことを好きになって欲しいと思います。採用まで至った場合には喜ばれますが、時にはクライアントから怒られたりすることは誰にでもあります。でも、決してその場面から背を向けるのではなく、正直に向き合ってみてください。乗り越えた先にある「信頼」を掴むチャンスなのだと私は信じています。と言う私も日々学ぶ毎日です。

古池 泰士

株式会社雇用促進事業会企画課発室

2007年新卒入社 出版事業部 熊本支店営業課に配属、その後就職支援事業部として地場企業の新卒採用のお手伝いや学生の就職支援などを経験し、2013年 企画開発室に異動。2014年にCDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)資格を取得。現在は、自社新卒採用も担当。

   
更新日時:2015年11月

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