エピソード

現場の実態や悩みを知らずして、自分の言葉は届かない

人材ビジネスに関わったこの1 年。一番印象に残るエピソードは?

「そんなことやってたら現場は回らないんだよ!」

 

管理部門である私にとってのクライアントはある意味現場の社員です。私は全社のISOを取り纏める事務局として活動していますが、当時若かった私は知識や経験も乏しく、ISOの要求事項を杓子定規に理解していたため、現場の社員や管理職の方からその様なお言葉をよく頂いたものです。

 

当社はQMSに始まり、ASQMS、EMS、OHSMS、ISMSと5つのマネジメントシステムを導入・運用しており、マネジメントシステムに精力的に取り組んでいるエンジニアリング企業です。また、事業分野も航空宇宙から自動車、産業機械、電機機器など多岐に渡り、今でこそ経営に直結した活動として定着してますが、これだけのマネジメントシステムの導入・運用は、事務局側も大変でしたが、現場の方にとっても大変な労力を要されたことと思います。

例えばISOの要求している「文書」や「記録」の作成ですが、内部監査では各プロセスの運用状況について「文書」や「記録」を確認します。要求されている文書や記録が作成されていないと、「なぜ作る必要があるのか!」と、導入当時は監査員側と被監査側との間で大きな議論となりました。もちろんそれは、「活動の証拠」として「会社を守るため」に作成するのですが、現場の方にとってはこれまで必要のなかった「文書」や「記録」を作成することの負荷について、「ISO規格が要求しています」では理解を得られず、上司の力をお借りしたことが数多くありました。そのたびに私は自分の力不足を痛感し、またISO事務局の看板に泥を塗ってしまった悔しさや恥ずかしさを今でも覚えています。と同時に上司からは「現場へいけ!」と指導頂いたことも昨日のように思い出されます。

 

私に足らないものは、「現場の実態」や「抱えている悩み」を知るということでした。そういったものを理解していなかった私の言葉は現場の方に届くはずもありません。

 

それからの私は、厳しいお言葉をいただきながらも少しずつですがISO要求事項の一方的な押し付けから、「なぜ必要か?」を理解頂ける様に、もっと現場を知ろうと粘り強くコミュニケーションをとり、その現場現場に適したISO活動を一緒に模索しました。

どうしたら組織にとって有益な活動になるか。そんな活動を繰り返し、気が付けばもう同部署にてもうすぐ10年を迎えます。現場の方の信頼の現れか、今や管理責任者である上司より私にまず相談?クレーム?を頂ける様になり、ISOを通じて現場の改善に寄与できる様、これからも取り組んできます。

そのエピソードで感じたこと、そのエピソードを通じて学んだことは何ですか?

当社のISOは、創設者の「社訓」と「設計十訓」から培われており、その「設計十訓」の一番最初の訓示は「依頼者の気持ちになりきれ」とあります。「依頼者」とは私にとって「現場」であり、現場の気持ちに立ってはじめて、その組織にとって有効なプロセスの改善を提起できます。また、やらされ感が強いISO活動を現場主体のISO活動にすることは事務局としての重要な役割であり、相手側に立ったコミュニケーションの重要さを学びました。

 

私は、

「最後まで話を聴く(途中で口を挟まない)」

「NOで終わらない(出来ない場合でも代案を提案する)」

「押し付けない(最後の意思決定は現場に委ねる)」

を意識してコミュニケーションをとるようにしています。

人材ビジネスで頑張る皆さんへー激励メッセージ

「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」

なんて少し大げさですが、心理学者のウイリアム・ジェームスの言葉です。

 

仕事は相手があってこそ成り立つものです。コミュニケーションの中で意見の相違はありますが、まずは相手の意見に耳を傾け、受け止めること!その上で課題や問題を解決するために、相手に求めるのではなく「自分が変わること」。

考え方や受け止め方を変えるだけでも前向きにとらえられ、それが自分の成長につながり、且つ仕事を楽しくしていける!と私はそう心掛け、日々の業務に取り組む様にしています!

⑤トリミング写真(NEOA・タマディック井上さま)_2016.05

井上 淳矢

株式会社タマディック本社企画管理部

ASQMS、EMS、OHSMS、ISMSと5つのマネジメントシステムの運用をサポートする事務局を運営しています。

   
更新日時:2016年06月

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