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今さら聞けない話 ~パート2 続・数字の話~


プロとして統計数値をもう一度確認する。

ニュースなどで、「非正規社員が増加し、非正規社員は40%を超えている。」とネガティブに伝えられる場合や肯定的に伝えられる場合があります。誰かの見解や解説を聞いた上で、データ数字を目にする機会は多いと思います。

しかし、実際のところ、正確な数字はどうなっているのか?

その数字を踏まえて、どんな見解が妥当なのか?

人材業界で働くプロとして、我々が自分なりの見解を持つことはとても重要と思います。

 

今日は、「正規雇用・非正規雇用」のデータ数字を見ながら、どのようなポイントを、どのような観点で捉えるのかを一緒に考えていきましょう。

『労働力人口』から考える

まずは、基本用語の確認です。

○労働力人口=生産年齢人口(15歳以上の人口)-非労働力人口(学生や高齢者など働くことができない者)

ということで、労働力人口というのは、15歳以上の働く意思と能力を持った方の合計であり、就業者と失業者の合計のことです。

 

では、直近2017年3月に発表された労働力人口を見てみましょう。

※総務省労働力調査

http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/201703.pdf

 

2017年3月時点の労働力人口は、6621 万人。うち、65歳以上は790万人。1986年には296万人、2006年が540万人だったので、65歳以上の労働力人口が急速に増えています。こうした方々が、「フルタイムで就業できるか?」や「将来のためにどのような選択をしていくと良いか?」を考えていく必要があります。人材ビジネスに関わる我々としては、「フルタイムで就業できる受け皿作り」や「選択肢の拡大」を考えていくべきではないかと思います。

 

また、女性の労働人口は、1986年の2335万人から2017年の2874万人と539万人(23%)増加しています。男性の同時期との比較では、3558万人から3748万人と190万人の増加(5%)に留まります。

 

参考までに、今後の推計値を元に作られた「我が国の高齢化の推移と将来推計」(総務省情報通信白書より)をご覧下さい。「今さら聞けない数字の話~パート①~」でも人口ピラミッドをご紹介しましたが、あらためて日本の高齢化は想像以上に早いスピードでやってきています。

 

 

 

総務省平成26年度版情報通信白書より

http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h26/html/nc141210.html

 

『共稼ぎ世帯数』から考える

次は、共働き世帯数の遷移を見てみましょう。

 

http://www.gender.go.jp/whitepaper/h24/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-03-17.html

 

20年近く前を境に、共稼ぎ世帯は毎年増加を続け、最近では、「共稼ぎ」は当たり前といえるような状況になってきたと思います。

一方、共稼ぎ世帯を取り巻く環境は、様々な問題を抱えています。子育てはもちろんのこと、晩婚化によって子育てが終わらないうちに親の介護が始まってしまうといった話も増えてきています。共稼ぎ世帯は、直面する「子育て」「介護」など様々な問題を、解決していく必要があります。

このような場合、かつてのようなフルタイムでの就業を継続して長期に行うことは難しくなり、これまで以上に多様な働き方が求められていくのだろうということが分かります。

 

 

正規雇用・非正規雇用の二元論の先にあるもの

では最後に、正規雇用者数の実数と非正規雇用者数の実数の遷移を確認してみましょう。

 

 

何となく・・ではなく、実際の数字を確認すると印象はいかがでしょうか?

 

1990年10月の労働人口(15歳以上~64歳)は5930万人。2016年10月は5685万人です。労働人口全体は、1990年10月は6292万で、2016年10月は6455万人です。

「進学率の向上」や「少子化」、「健康年齢の伸長」、そして「共働ぎ」によって、現代社会では働き方が多様になっていることがわかります。なんらかの制約を持つ方々が、社会で働くことを選択するには、これまで以上に多様な働き方が必要になっていると思われます。

 

働く形態や働き方による偏見をなくし、「多用な働き方や雇用形態」をもっと自由に選択でき、「多用な働き方や雇用形態」の間をもっとスムーズに移動できるような社会を実現することが大切だと思います。

 

 

   
更新日時:2017年06月